「妊娠すると歯が弱くなる!!」実は、都市伝説的な事なのですが、なぜこの様な事が言われるのでしょう
これは、エストロゲンという女性ホルモンの分泌量に関係します。
妊娠すると胎盤でエストロゲンが多く分泌され、血流を介して歯肉へ移行します。
歯周病菌の中には、エストロゲンととても仲の良いものがあり、歯周ポケット内でエストロゲンと反応し、菌が増殖します。
特に、妊娠中期では、初期に較べて菌が5倍に増えるという報告があります。
先日、2か月後に出産予定の方で、歯磨きの時の出血が続いているとのことでお見えになられた患者さんがおられます。
この方は、当医院で妊娠する以前から定期健診も欠かさず受診されていて、過去に歯周病検査でも特に異常が見られませんでした。
状態の良かった方でも急激に変化する時期ですので、いつもと違う変化が見られたときには、早目の受診をお勧めします。
対策として、柔らかめの歯ブラシと歯周病専用の歯磨き剤でのブラッシングとうがい薬を処方が有効です。
快方に向かわないときは、レーザーにより炎症を止める処置を行います。これは、大きな処置が出来ない妊娠中には、とても有効です。
この時期に歯周ポケット付近に磨き残しがありますと歯周病菌が多くなっている分だけ急速に炎症が進みます。
主な症状は、歯茎からの出血や口臭が強くなるなどが挙られ、ひどい場合は、歯がグラグラになることがあります。
出産後もこの傾向を引きずる事があり、このことが「妊娠すると歯が弱くなる」説の根拠と思われます。
日頃のブラッシングによるホームケアと歯医者で行うプロケアで歯周病や虫歯の予防をされている方でもお口の中は変化しやすいので妊娠中のケアは、更に大切になります。
妊娠中の女性が歯周病にかかっていると早産や低体重児の出産率は、高くなります。
また、産後に赤ちゃんに、歯周病菌や虫歯菌に感染する確率が高くなりますので注意が必要です。
すでに妊娠しているが歯周病がある方やつわりなどで歯磨きがうまくできない方は、歯医者で適切なケアをする事で改善しますので、かかりつけの歯科医院で相談するとでよいでしょう。
日頃の正しい口腔ケアで赤ちゃんの健康を守りましょう!
蔵前 ジェイエムビル歯科医院
院長 野崎康弘
歯周病の詳細は、こちらです。
2014.10.25更新
治療したのに歯の痛みが引かない!!
治療した歯の痛みが引かない!!
痛いのを治すために歯医者に行ったのに、治療する前より痛いなんて・・・なぜ!!
私たち歯科医にとって診断が難しいケースで稀に見られます。例えば、歯周病と神経の炎症の因果関係が挙げられます。
先日、拝察しました患者さんで「他の医院で歯周病との診断で、歯周ポケットの中の汚れを除去したところ、痛みがどんどん強くなってしまい、痛み始めてからすでに2週間が経過し、痛み止め効もかないし、あまりの痛みに抜いてしまってもかまわない」とお話しされました。
まず、痛む歯の歯周病の検査(歯周ポケットの深さの測定)から行いましたが、基準値を若干超える程度で、痛みが長く続くケースでないため、更に、診断をするためにレントゲンを撮影したところ、その歯には、神経にとても近い虫歯の治療の痕がありましたが、虫歯にはなっていませんでした。
以前治療した虫歯がとても深く、金属製の詰め物を伝わる温度刺激に神経が耐えられずに強い炎症を起こしたための痛みでした。
ようするに、虫歯でないのに歯が痛くなっていたわけで、私たち歯医者としては歯を削って神経を取るべきかの診断がとても難しい症例です。
この患者さんの場合、該当する歯は、歯周病が見られましたので原因である歯周ポケット内の汚れを取る事は、必要であったわけですが、すでに神経の炎症が始まっていたため、刺激により、かえって痛みを増強させてしまった結果になってしまったわけです。
私見ですが、持続的な激痛と温かいものがしみている場合、加えて痛くて噛めない状況では、患者さんとご相談の上、神経を取り除く治療を優先すべきと考えています。(症状によって回復の可能性があると判断した場合、神経を残すためレーザーや薬を詰める鎮静療法を行うこともあります。)
また、過去に虫歯の治療をしていない歯でも、歯周病により著しく歯ぐきが後退した場合、度を超えた知覚過敏として同様の症状が出る事があり、神経を取り除くことがあります。
この病名は、全部性歯髄炎と呼ばれ歯の痛みの中でも拍動痛(血液の流れに合わせてズキズキする痛み)を伴い、夜も眠れないほどの痛みが出て、神経を取らない限りは、痛みが引く可能性は、ほぼありません。
※歯の神経は、出来るだけ残すべきですが、止むを得ない事もあります。また、一部性歯髄炎(通常、熱いものがしみたり、噛むと痛い事は、ほとんどありません。)と呼ばれる神経の一部のみが炎症を起こしている歯は、神経を取らずに鎮静療法を選択し神経を残します。
歯の痛みの原因を診断するには、必ず虫歯の有無だけでなく歯周病の検査を合わせて行うことが肝要です。
蔵前 ジェイエムビル歯科医院
院長 野崎康弘
医院案内は、こちらです。
痛いのを治すために歯医者に行ったのに、治療する前より痛いなんて・・・なぜ!!
私たち歯科医にとって診断が難しいケースで稀に見られます。例えば、歯周病と神経の炎症の因果関係が挙げられます。
先日、拝察しました患者さんで「他の医院で歯周病との診断で、歯周ポケットの中の汚れを除去したところ、痛みがどんどん強くなってしまい、痛み始めてからすでに2週間が経過し、痛み止め効もかないし、あまりの痛みに抜いてしまってもかまわない」とお話しされました。
まず、痛む歯の歯周病の検査(歯周ポケットの深さの測定)から行いましたが、基準値を若干超える程度で、痛みが長く続くケースでないため、更に、診断をするためにレントゲンを撮影したところ、その歯には、神経にとても近い虫歯の治療の痕がありましたが、虫歯にはなっていませんでした。
以前治療した虫歯がとても深く、金属製の詰め物を伝わる温度刺激に神経が耐えられずに強い炎症を起こしたための痛みでした。
ようするに、虫歯でないのに歯が痛くなっていたわけで、私たち歯医者としては歯を削って神経を取るべきかの診断がとても難しい症例です。
この患者さんの場合、該当する歯は、歯周病が見られましたので原因である歯周ポケット内の汚れを取る事は、必要であったわけですが、すでに神経の炎症が始まっていたため、刺激により、かえって痛みを増強させてしまった結果になってしまったわけです。
私見ですが、持続的な激痛と温かいものがしみている場合、加えて痛くて噛めない状況では、患者さんとご相談の上、神経を取り除く治療を優先すべきと考えています。(症状によって回復の可能性があると判断した場合、神経を残すためレーザーや薬を詰める鎮静療法を行うこともあります。)
また、過去に虫歯の治療をしていない歯でも、歯周病により著しく歯ぐきが後退した場合、度を超えた知覚過敏として同様の症状が出る事があり、神経を取り除くことがあります。
この病名は、全部性歯髄炎と呼ばれ歯の痛みの中でも拍動痛(血液の流れに合わせてズキズキする痛み)を伴い、夜も眠れないほどの痛みが出て、神経を取らない限りは、痛みが引く可能性は、ほぼありません。
※歯の神経は、出来るだけ残すべきですが、止むを得ない事もあります。また、一部性歯髄炎(通常、熱いものがしみたり、噛むと痛い事は、ほとんどありません。)と呼ばれる神経の一部のみが炎症を起こしている歯は、神経を取らずに鎮静療法を選択し神経を残します。
歯の痛みの原因を診断するには、必ず虫歯の有無だけでなく歯周病の検査を合わせて行うことが肝要です。
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院長 野崎康弘
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2014.10.20更新
ドライマウスは、危険です!
ドライマウスとは、加齢や全身的な病気、それに対する内服薬の副作用により唾液の出る量が減り、お口の中が乾燥することを言います。
お口の中の症状としては、
「口の中がヒリヒリする」
「舌が痛い」
「食べ物や飲み物の味がおかしい」
「入れ歯が当たって痛い・ゆるい」
「食べ物が飲み込みにくい」
「話ずらい」
などが挙げられます。
唾液には、抗菌作用(虫歯菌や歯周病菌などの活動を抑える働き)がありますが、ドライマウスになるとこの機能が下がり、虫歯や歯周病にかかりやすくなります。
特に、介護を必要とする高齢者では、加齢的な体の変化に加えて、脳血管障害などのご病気で半身麻痺になりますとお口の機能も同じく制限されてしまいます。
その結果、過度な口呼吸による唾液の乾きや摂食障害により噛む回数が減少しお口の乾燥が進みます。
ドライマウスになると舌苔(ぜったい)と呼ばれる細菌の塊が舌に作られます。舌の動きが制限されると、この舌苔の量は、どんどん増えて同時に異臭を放つようになります。
また、細菌を誤嚥する事により「肺炎」の危険性が高まります。
日本での死因の第三位は、「肺炎」です。肺炎には、誤嚥性肺炎といわれるお口の中の細菌が肺のなかに入り込み引き起こされるものが多くを占めています。
台東区内のある特別養護老人ホームで歯科医師・歯科衛生士による口腔ケアを定期的に入居者に行い検証したところ「肺炎」が激減した事実があります。
専門の歯科スタッフによる口腔ケアで、多くの「肺炎」は、防止できますので、在宅や施設・病院に入所でお困りの方は、かかりつけの歯医者や口腔ケアセンターまたは、地域の歯科医師会に相談することをお勧めします。
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院長 野崎康弘
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お口の中の症状としては、
「口の中がヒリヒリする」
「舌が痛い」
「食べ物や飲み物の味がおかしい」
「入れ歯が当たって痛い・ゆるい」
「食べ物が飲み込みにくい」
「話ずらい」
などが挙げられます。
唾液には、抗菌作用(虫歯菌や歯周病菌などの活動を抑える働き)がありますが、ドライマウスになるとこの機能が下がり、虫歯や歯周病にかかりやすくなります。
特に、介護を必要とする高齢者では、加齢的な体の変化に加えて、脳血管障害などのご病気で半身麻痺になりますとお口の機能も同じく制限されてしまいます。
その結果、過度な口呼吸による唾液の乾きや摂食障害により噛む回数が減少しお口の乾燥が進みます。
ドライマウスになると舌苔(ぜったい)と呼ばれる細菌の塊が舌に作られます。舌の動きが制限されると、この舌苔の量は、どんどん増えて同時に異臭を放つようになります。
また、細菌を誤嚥する事により「肺炎」の危険性が高まります。
日本での死因の第三位は、「肺炎」です。肺炎には、誤嚥性肺炎といわれるお口の中の細菌が肺のなかに入り込み引き起こされるものが多くを占めています。
台東区内のある特別養護老人ホームで歯科医師・歯科衛生士による口腔ケアを定期的に入居者に行い検証したところ「肺炎」が激減した事実があります。
専門の歯科スタッフによる口腔ケアで、多くの「肺炎」は、防止できますので、在宅や施設・病院に入所でお困りの方は、かかりつけの歯医者や口腔ケアセンターまたは、地域の歯科医師会に相談することをお勧めします。
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2014.10.14更新
歯医者とアレルギー
アレルギーとは、本来、外敵から体を守るための免疫機能が過剰になり、自分自身を傷つけてしまう反応です。
軽度~重度の様々なものがありますが、今回は、歯医者で起こりうる可能性があるもので、重度のもの「アナフィラキシーショック」にフォーカスしたいと思います。
では、どの様なアレルゲン(アレルギーの原因)が考えられるのでしょう
食べ物や飲み薬など多種多様の原因があり、特定するには、アレルギーの検査が必要になりますが、通常、検査を受けた方のほうが少なく、症状が出てからわかる事も少なくなく、偶発的にわかる事もあります。
しかし、「アナフィラキシーショック」は、発症すると5分程度で心肺停止に至る事もあり、発症した時は迅速な対応がなされなければなりません。
特徴的な症状は、
1、皮膚症状として
蕁麻疹・発赤・かゆみ
2、粘膜症状として
瞼の腫れ・唇の腫れ・口の中の粘膜の腫れ
3、呼吸器症状として
息切れ・異常な呼吸音(風切音)→気道に浮腫が出来てしまい窒息に至る事もあります。
4、消化器症状として
下痢・嘔吐・腹痛
5、全身症状として
血圧低下・意識の消失
などが挙げられます。
緊急対応は、アドレナリンの筋肉注射が功を奏します。
「アナフィラキシーショック」は、一刻を争いますので、アレルギーの既往がある方は、事前に対策を取る事が大切です。現在、保険適応でアドレナリンの自己注射キッドが処方が可能になり、緊急時は、ご自身で注射する事も出来ます。
歯科治療中の「アナフィラキシーショック」の報告は、ほとんどありませんが、術後の内服薬ではありますので、治療に際しては、担当医にアレルギーの既往をあらかじめ伝える事が肝要です。
歯医者では、色々な薬剤を使いますので事前の問診でアレルギーの既往のあるものは、当然ですが避けて治療に当たります。
薬剤以外のアレルゲンとしては、治療用のラッテクッス手袋が挙げられます。天然ゴムが主原料のラッテクスグローブのアレルギーは、製造過程後の水溶性タンパク質によって引き起こされますが、医療用のものは基準値が設けられ、それを下回るもののみが使われます。
しかし、アレルギーの感作は、個人差がありますので発症する可能性はありますので、やはりラッテクッスアレルギーの方も漏れなく担当医に伝えなければなりません。
歯医者の大部分は、ラッテクッスグローブを使用しています。これは、他の素材より素手感覚に近いため、綿密な作業に適しているからです。私の医院では、対策としてラッテクッスフリーのニトリルやビニルグローブとラテックスグローブを使い分けて対応しています。
※水溶性蛋白の含まれるバナナやキウイなどのフルーツでアレルギーのある方は、ラッテクッスで感作する確率が高くなります。
アレルギーは、確実に担当医に伝えることが必要です
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院長 野崎康弘
軽度~重度の様々なものがありますが、今回は、歯医者で起こりうる可能性があるもので、重度のもの「アナフィラキシーショック」にフォーカスしたいと思います。
では、どの様なアレルゲン(アレルギーの原因)が考えられるのでしょう
食べ物や飲み薬など多種多様の原因があり、特定するには、アレルギーの検査が必要になりますが、通常、検査を受けた方のほうが少なく、症状が出てからわかる事も少なくなく、偶発的にわかる事もあります。
しかし、「アナフィラキシーショック」は、発症すると5分程度で心肺停止に至る事もあり、発症した時は迅速な対応がなされなければなりません。
特徴的な症状は、
1、皮膚症状として
蕁麻疹・発赤・かゆみ
2、粘膜症状として
瞼の腫れ・唇の腫れ・口の中の粘膜の腫れ
3、呼吸器症状として
息切れ・異常な呼吸音(風切音)→気道に浮腫が出来てしまい窒息に至る事もあります。
4、消化器症状として
下痢・嘔吐・腹痛
5、全身症状として
血圧低下・意識の消失
などが挙げられます。
緊急対応は、アドレナリンの筋肉注射が功を奏します。
「アナフィラキシーショック」は、一刻を争いますので、アレルギーの既往がある方は、事前に対策を取る事が大切です。現在、保険適応でアドレナリンの自己注射キッドが処方が可能になり、緊急時は、ご自身で注射する事も出来ます。
歯科治療中の「アナフィラキシーショック」の報告は、ほとんどありませんが、術後の内服薬ではありますので、治療に際しては、担当医にアレルギーの既往をあらかじめ伝える事が肝要です。
歯医者では、色々な薬剤を使いますので事前の問診でアレルギーの既往のあるものは、当然ですが避けて治療に当たります。
薬剤以外のアレルゲンとしては、治療用のラッテクッス手袋が挙げられます。天然ゴムが主原料のラッテクスグローブのアレルギーは、製造過程後の水溶性タンパク質によって引き起こされますが、医療用のものは基準値が設けられ、それを下回るもののみが使われます。
しかし、アレルギーの感作は、個人差がありますので発症する可能性はありますので、やはりラッテクッスアレルギーの方も漏れなく担当医に伝えなければなりません。
歯医者の大部分は、ラッテクッスグローブを使用しています。これは、他の素材より素手感覚に近いため、綿密な作業に適しているからです。私の医院では、対策としてラッテクッスフリーのニトリルやビニルグローブとラテックスグローブを使い分けて対応しています。
※水溶性蛋白の含まれるバナナやキウイなどのフルーツでアレルギーのある方は、ラッテクッスで感作する確率が高くなります。
アレルギーは、確実に担当医に伝えることが必要です
蔵前 ジェイエムビル歯科医院
院長 野崎康弘
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2014.10.09更新
入れ歯のコピーとは?
紙のコピーは、耳にしますが「入れ歯のコピー」とは?
ご高齢の患者さんの中には、入れ歯の調子は良くないのだけれど、長年愛用してきた入れ歯は、手放せないとお話しされる方がおられます。
この対応策として私は、古い入れ歯のコピーを行い、これを改造して新しい入れ歯を作るときの目安としています。
入れ歯をお預かりする必要は、ありません。
その場でお口の中の型取りではなく古い入れ歯そのものの形を記録するための型取りをします。
はじめに、コピーした入れ歯が調子良くなるまで改造して、よく食べられるようになりましたら、このコピーした入れ歯と同じ形の入れ歯を新製します。
この方式ですと、古い入れ歯には一切手を加えずに新しく入れ歯を作る事が可能です。
したがって、望ましい事ではありませんが、万が一新しく作った入れ歯に馴染めなくても、古い入れ歯が手元にあるので、患者さんにとっては、安心できるわけです。
嚥下障害などで、食べ物がうまく飲み込めない方にもコピーした入れ歯の上あごの部分に厚みを持たせることで、飲み噛みのサポートが期待できます。また、話は逸れますが、歯がある方の嚥下障害には、嚥下サポート用の器具を歯医者で作ることが出来ます。
残念ながら自院では、入れ歯のコピーは、今のところ総入れ歯にしか適応していません。
入れ歯のコピーは、とても有効な手段です!かかりつけの歯医者に相談してみましょう
医院案内は、こちらです。
蔵前 ジェイエムビル歯科医院
院長 野崎康弘
ご高齢の患者さんの中には、入れ歯の調子は良くないのだけれど、長年愛用してきた入れ歯は、手放せないとお話しされる方がおられます。
この対応策として私は、古い入れ歯のコピーを行い、これを改造して新しい入れ歯を作るときの目安としています。
入れ歯をお預かりする必要は、ありません。
その場でお口の中の型取りではなく古い入れ歯そのものの形を記録するための型取りをします。
はじめに、コピーした入れ歯が調子良くなるまで改造して、よく食べられるようになりましたら、このコピーした入れ歯と同じ形の入れ歯を新製します。
この方式ですと、古い入れ歯には一切手を加えずに新しく入れ歯を作る事が可能です。
したがって、望ましい事ではありませんが、万が一新しく作った入れ歯に馴染めなくても、古い入れ歯が手元にあるので、患者さんにとっては、安心できるわけです。
嚥下障害などで、食べ物がうまく飲み込めない方にもコピーした入れ歯の上あごの部分に厚みを持たせることで、飲み噛みのサポートが期待できます。また、話は逸れますが、歯がある方の嚥下障害には、嚥下サポート用の器具を歯医者で作ることが出来ます。
残念ながら自院では、入れ歯のコピーは、今のところ総入れ歯にしか適応していません。
入れ歯のコピーは、とても有効な手段です!かかりつけの歯医者に相談してみましょう
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蔵前 ジェイエムビル歯科医院
院長 野崎康弘
投稿者:
2014.10.06更新
二次カリエスとは?
以前、治療した歯がまた虫歯になってしまった
という経験をされた方は、多いと思います。
二次カリエスとは、一度治療が済んだ歯の詰め物のや被せ物のまわりからできる虫歯のことを言います。
では、なぜこの様な事がお起こるのでしょう
1、治療の前と後でお口の中の環境改善が見られない。
→虫歯の治療をした歯は、なにか原因あるので虫歯になった訳ですが、この原因を無くさなければ、同じ個所は再度虫歯になってしまいます。
例えば、「ブラッシング状況の改善が見られない」などが挙げられます。
2、噛み合わせが強く詰め物のまわりが欠けてしまう。
→噛み合わせが強くあたる部分は、少し歯の削る量は増えますが人工物であらかじめ覆う必要があります。
3、酸蝕症
→極端に多く酸っぱいものを摂取すると、歯が溶けだし詰め物と歯の間に隙間ができ虫歯ができやすくなると言われています。
食事内容のコントロールが必要です。(個人差あり)
4、歯周病が蔓延している状態で、虫歯治療を行った。
→歯周病は、歯と歯ぐきの境目に汚れがたまる事などによって引き起こされ、場合によっては、歯ぐきの中の目に見えない部分に汚れが入り込んでいることがあり、そのままにしておきますと虫歯が発生します。
初めに歯周病の検査を行い状況を把握する必要があります。また、虫歯の治療時には、詰め物を入れたり型を採ったりしますが、歯周病がありますと歯ぐきからの出血があり、正確な作業が困難になります。
例えば、「血液が詰め物の中に入り込み、接着が不十分になる」などです。
以上のように色々な原因が考えられます。
二次カリエスを防ぐには、歯周病を含めた治療と定期検査などの予防が大事です。
蔵前 ジェイエムビル歯科医院
院長 野崎康弘
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という経験をされた方は、多いと思います。
二次カリエスとは、一度治療が済んだ歯の詰め物のや被せ物のまわりからできる虫歯のことを言います。
では、なぜこの様な事がお起こるのでしょう
1、治療の前と後でお口の中の環境改善が見られない。
→虫歯の治療をした歯は、なにか原因あるので虫歯になった訳ですが、この原因を無くさなければ、同じ個所は再度虫歯になってしまいます。
例えば、「ブラッシング状況の改善が見られない」などが挙げられます。
2、噛み合わせが強く詰め物のまわりが欠けてしまう。
→噛み合わせが強くあたる部分は、少し歯の削る量は増えますが人工物であらかじめ覆う必要があります。
3、酸蝕症
→極端に多く酸っぱいものを摂取すると、歯が溶けだし詰め物と歯の間に隙間ができ虫歯ができやすくなると言われています。
食事内容のコントロールが必要です。(個人差あり)
4、歯周病が蔓延している状態で、虫歯治療を行った。
→歯周病は、歯と歯ぐきの境目に汚れがたまる事などによって引き起こされ、場合によっては、歯ぐきの中の目に見えない部分に汚れが入り込んでいることがあり、そのままにしておきますと虫歯が発生します。
初めに歯周病の検査を行い状況を把握する必要があります。また、虫歯の治療時には、詰め物を入れたり型を採ったりしますが、歯周病がありますと歯ぐきからの出血があり、正確な作業が困難になります。
例えば、「血液が詰め物の中に入り込み、接着が不十分になる」などです。
以上のように色々な原因が考えられます。
二次カリエスを防ぐには、歯周病を含めた治療と定期検査などの予防が大事です。
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2014.10.06更新
ぐらついている歯は、危険です!
在宅や老人ホームに入居されていますご高齢の方で、歯が動揺と言ってぐらついている場合、放置しますと誤飲による窒息の危険性があります。
以前、台東区内の施設で下の前歯6本連結してある大きなブリッジ(本来は、歯に固定されています。)が脱落し、咽頭に引っかる事故がありました。
認知症と脳血管疾患の後遺症のため患者さんはご自身の意思を伝えることができせん。
担当の看護師さんが、熱発と呼吸音の変化で異変に気づき医科に救急搬送され、レントゲン撮影後、内視鏡で摘出し一命を取り留めました。
※健常人では、誤飲するとは思えない大きなブリッジでした。大きな動揺がある歯の場合は、大変かもしれませんが、出来れば、介護者さんが毎日所在を確認する事が必要です。
動揺が小さい場合は、定期的に歯科医に確認してもらい、抜歯の時期を相談することお勧めします。
蔵前 ジェイエムビル歯科医院
院長 野崎康弘
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以前、台東区内の施設で下の前歯6本連結してある大きなブリッジ(本来は、歯に固定されています。)が脱落し、咽頭に引っかる事故がありました。
認知症と脳血管疾患の後遺症のため患者さんはご自身の意思を伝えることができせん。
担当の看護師さんが、熱発と呼吸音の変化で異変に気づき医科に救急搬送され、レントゲン撮影後、内視鏡で摘出し一命を取り留めました。
※健常人では、誤飲するとは思えない大きなブリッジでした。大きな動揺がある歯の場合は、大変かもしれませんが、出来れば、介護者さんが毎日所在を確認する事が必要です。
動揺が小さい場合は、定期的に歯科医に確認してもらい、抜歯の時期を相談することお勧めします。
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投稿者:
2014.10.03更新
歯を抜いた後の痛みが止まらない・・・ドライソケットかも?
歯を抜いた後の痛みが止まらない!前に抜いたときは大丈夫だったのに・・・
原因は、先日記載したように色々ありますが、今回は、患者さんにとっては聞き慣れないと思われる「ドライソケット」についてお話しします。
抜歯した後の傷は、通常、血餅と呼ばれる血液の塊で覆われます。皮膚でいうとカサブタにあたるものですが、極端に出血量が少ないと傷が血餅で満たされず、抜いた穴の中の歯槽骨という顎の骨がむき出しになった状態になります。
通常、抜歯した後は、日を追うごとに痛みは引きますが、ドライソケットになると、痛みはどんどん強くなります。
ドライソケットの対処として即効性が高いのが、麻酔後、抜いた後の穴の中を器具で引っ掻き再度出血させ血餅が出来るようにします。ただし、この処置は、麻酔が効きずらく、かなりの痛みを伴います。
他の処置としては、抗生剤と副腎皮質ホルモン剤を混ぜた軟膏を穴の中に詰め、3日に一回くらいの割合で交換をしますることにより穴の中にゆっくりと歯肉が出来上がります。個人差は、ありますが2週間程度で骨の表面は歯肉で覆われ快方にに向かいます。こちらは、痛みを伴いません。
ただし、親知らず抜歯後の大きな穴は、完全に塞がるまで約2か月程度が通常かかります。
では、なぜ「ドライソケット」になってしまったのでしょう
・つよくうがいをしたため血餅が流れてしまった→血が止まらないからと言って、頻繁にうがいをしてはいけません、患部をガーゼなどで圧迫しましょう。
・ストローで飲み物を飲む、タバコを吸うなど傷口を吸引する動作で血餅が剥がれた。
・つばを吐く、強く咳をしたことで血餅が飛び出してしまった。
などの原因が考えられます。何れも少し注意すれば、防げますので参考にして下さい。
長引く抜歯後の痛みには、色々な原因がありますので、我慢せず歯科医に相談しましょう!
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院長 野崎康弘
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原因は、先日記載したように色々ありますが、今回は、患者さんにとっては聞き慣れないと思われる「ドライソケット」についてお話しします。
抜歯した後の傷は、通常、血餅と呼ばれる血液の塊で覆われます。皮膚でいうとカサブタにあたるものですが、極端に出血量が少ないと傷が血餅で満たされず、抜いた穴の中の歯槽骨という顎の骨がむき出しになった状態になります。
通常、抜歯した後は、日を追うごとに痛みは引きますが、ドライソケットになると、痛みはどんどん強くなります。
ドライソケットの対処として即効性が高いのが、麻酔後、抜いた後の穴の中を器具で引っ掻き再度出血させ血餅が出来るようにします。ただし、この処置は、麻酔が効きずらく、かなりの痛みを伴います。
他の処置としては、抗生剤と副腎皮質ホルモン剤を混ぜた軟膏を穴の中に詰め、3日に一回くらいの割合で交換をしますることにより穴の中にゆっくりと歯肉が出来上がります。個人差は、ありますが2週間程度で骨の表面は歯肉で覆われ快方にに向かいます。こちらは、痛みを伴いません。
ただし、親知らず抜歯後の大きな穴は、完全に塞がるまで約2か月程度が通常かかります。
では、なぜ「ドライソケット」になってしまったのでしょう
・つよくうがいをしたため血餅が流れてしまった→血が止まらないからと言って、頻繁にうがいをしてはいけません、患部をガーゼなどで圧迫しましょう。
・ストローで飲み物を飲む、タバコを吸うなど傷口を吸引する動作で血餅が剥がれた。
・つばを吐く、強く咳をしたことで血餅が飛び出してしまった。
などの原因が考えられます。何れも少し注意すれば、防げますので参考にして下さい。
長引く抜歯後の痛みには、色々な原因がありますので、我慢せず歯科医に相談しましょう!
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2014.10.01更新
フッ素とは?
最近、皆さんの予防知識の中にかなり浸透しています「フッ素」ですが、その内容について知る方は少ないと思います。
今回は、「フッ素」とは、何か?について記載します。
少し難しいですが、フッ素は、元素でいうとハロゲン族の一つで、非常に化合力が強く、身の回りのにある草木や私たちの体の中にも存在する安全性の高いものです。
私たちは、毎日の飲食からフッ素を摂取しています。
このフッ素には、歯や骨を強くする作用がありますが、食事の中でのフッ素量では、虫歯を予防するのは不十分ですので、何らかの形でフッ素を補う必要があります。
フッ化物は、歯の表面から吸収されフルオロアパタイトとよばれる歯の結晶の一部になり、歯を強化します。
また、これにより、虫歯菌が作る歯を溶かしてしまう酸に対しても抵抗力が生まれます。
そして、初期虫歯の段階のものは、フッ素を作用させることで再石灰化され、虫歯が元の健康な状態に戻る事が発見されました。
以前は、虫歯になると元に戻る事はないとされていて、「早く見つけて、削り、詰めること」が良い治療とされていました。
フッ素の歯に対する作用が解明されてからは、この考え方は、否定され「早期発見、早期予防」が正しいとされるようになりました。
ただし、いくらフッ素を作用させても歯磨きをおろそかにしてはいけません。
正しい歯磨きが出来てこそフッ素の威力が発揮されますので、歯医者で正しいブラッシングを習うこととフッ素の応用術を習う事をお勧めします。
現在、予防治療は、ホームケアとプロケアの2本立てとされており、とちらが不十分でも良い結果に結びつきにくくなります。ホームケアは、ご自宅での正しい歯磨きとフッ素でのうがい(ご自宅用のものやお子様用があります)・プロケアは、定期健診(PMTCやフッ素塗布)になります。
予防で虫歯のないお口の中を作りましょう!
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院長 野崎康弘
今回は、「フッ素」とは、何か?について記載します。
少し難しいですが、フッ素は、元素でいうとハロゲン族の一つで、非常に化合力が強く、身の回りのにある草木や私たちの体の中にも存在する安全性の高いものです。
私たちは、毎日の飲食からフッ素を摂取しています。
このフッ素には、歯や骨を強くする作用がありますが、食事の中でのフッ素量では、虫歯を予防するのは不十分ですので、何らかの形でフッ素を補う必要があります。
フッ化物は、歯の表面から吸収されフルオロアパタイトとよばれる歯の結晶の一部になり、歯を強化します。
また、これにより、虫歯菌が作る歯を溶かしてしまう酸に対しても抵抗力が生まれます。
そして、初期虫歯の段階のものは、フッ素を作用させることで再石灰化され、虫歯が元の健康な状態に戻る事が発見されました。
以前は、虫歯になると元に戻る事はないとされていて、「早く見つけて、削り、詰めること」が良い治療とされていました。
フッ素の歯に対する作用が解明されてからは、この考え方は、否定され「早期発見、早期予防」が正しいとされるようになりました。
ただし、いくらフッ素を作用させても歯磨きをおろそかにしてはいけません。
正しい歯磨きが出来てこそフッ素の威力が発揮されますので、歯医者で正しいブラッシングを習うこととフッ素の応用術を習う事をお勧めします。
現在、予防治療は、ホームケアとプロケアの2本立てとされており、とちらが不十分でも良い結果に結びつきにくくなります。ホームケアは、ご自宅での正しい歯磨きとフッ素でのうがい(ご自宅用のものやお子様用があります)・プロケアは、定期健診(PMTCやフッ素塗布)になります。
予防で虫歯のないお口の中を作りましょう!
医院案内は、こちらです。
蔵前 ジェイエムビル歯科医院
院長 野崎康弘
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