口が開かなくて食事ができない!
緊急事態の患者さんがお見えになりました。
以前から数回腫れたことがあったが「ここまでひどいのは初めて」とのことです。
お口の中は、かろうじて確認できる状態でした。
親知らずは、完全に生えきっておらず一部に歯肉が被った状態です。
この場合、歯肉と親知らずの隙間にばい菌が溜まりやすく、疲れたり体調を崩すとご自身の菌に対する抵抗力が下がり急激に腫れることがあります。
根本解決の第一選択は抜歯ですが、どうしても抜きたくない場合の選択肢として親知らずに被っている歯肉を切る「歯肉弁切除」があります。
但し、歯肉弁切除は、これから生えきるであろうと予測される場合は功を奏しますが、明らかに生えきるスペースがない場合は、切った歯肉は、後戻りしてしまいます。
6歳臼歯などで生える途中で痛みがありうまく食事ができない場合は、これから生えきる歯ですの歯肉弁切除が功を奏します。
親知らずの抜歯は難しい場合もあり、口腔外科の専門医に処置をしてもらうのも選択肢の一つですが、どの歯科医院でも口腔外科の標榜は出来ますので医院の選択は一考を要します。
現在、当医院に口腔外科の専門医はおりませんが、大学病院やそれに準ずる総合病院の口腔外科へ紹介は可能になります。