
ある日、おにぎりやお寿司を食べようとしたら口があまり開かず、前歯にぶつかってかじれなくてびくっり・・・

いったい何が起きてしまったのでしょうか

次のようなことが考えられます。
・顎関節症
・親知らずの影響
・破傷風
顎関節症で私が診察したケースを幾つかお話しさせていただきます。
「若い女性のかたで、突然、食事中に顎が痛くなり、ほとんど口があかない状態で会話もままならないといった状態で涙を流して来院された方がいました」何が起きたのでしょう!
→顎関節は頭蓋骨のくぼみに下顎頭(かがくとう)がはまっており、その間には骨同士が擦れないように関節円板というプレートがあり潤滑剤の役目をしています。
この関節円板が、強い噛みあわせによる外力やずれた噛みあわせにより本来あるべき場所から移動してしまう事があり、口を開けるときに骨同士の間に挟まってしまいます。こうなると口を開けるどころではなく、すこし顎を動かしただけで強烈に痛みます。

この場合、関節の位置を手を使い整復することですぐに口は開くようになります。そして、奥歯で割り箸を1分程噛んでもらうと痛みはほとんどのケースで無くなります。私は、「魔法の割り箸」と呼んでいます。

次のケースは、「耳の中の痛みで耳鼻科かから紹介されたもので、1週間前より耳鳴りと不定期に耳が痛いとのことでした。」特に、食後にこの症状が現れることから顎関節症を疑い、やはり関節の位置を整復したところ、すぐに耳の痛みが取れました。
しかし、顎関節症の診断は、非常に難しく難治性のものに関しては、大学病院などの高次機関でないと対応が困難なこともありました。

その他、親知らずの影響については、つい最近のケースで「開口時の右顎関節の痛みと右顔面の痛みが、2~3日続いている。」といったもので、親知らずを抜歯したところ快方に向かった事がありました。
破傷風については、私自身治療経験は、ありませんが開口筋と呼ばれる口を開ける筋肉が、炎症を起こす事で起きるようです。
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お口が開きにくいときは、早めに歯医者に行きましょう!

蔵前 ジェイエムビル歯科医院
院長 野崎康弘