
長年たちますと、私が大学を卒業し歯科医師になった時から治療も進化し、そして何より違うのが患者さんのお口の中の衛生状態です

もちろん昔に比べて、きれいなお口の中の方が多いという事です。

私が、勤務していたのは、住宅街のとても人口の密集していた場所で、今よりは、歯科医院が少なかったせいもありますが、毎日、虫歯の治療に明け暮れていました。
歯医者なので当然と言えばそうかもしれませんが...

当時の歯医者の多くは、予防という考えは持っていなかったかもしれません。
勤務医になって1年が経過する頃でしょうか、ある疑問が浮かびました「なぜ、治療した歯が再び虫歯になってしまうのだろう?同じ歯を何度も治療しなければならないのは、どうして?」ということです。
今でこそ、治療後のメインテナンス(定期健診)は、当たり前になっていますが、当時は、痛いのがおさまると通院が途切れてしまったりすることが多く、メインテナンスまでたどり着く事は、とても少なかった記憶があります。
その中で、できるだけ歯の寿命を延ばすには、虫歯の再治療を出来るだけ少なくすること。
そのためには、まず、お口の中の衛生環境改善であると考え、歯周病治療ありきの虫歯治療という結論にたどり着きました。
歯周病は、磨き残しが主な原因ですので、歯周病治療=虫歯の出来にくい口腔環境と言えます。
そこで、治療と同時に歯磨き指導から始めることにしたのですが、ある患者さんからは、「私は、歯磨きを習いに来たのではない!そんなことはいいからどんどん治療して下さい。」と言われたこともありました。

現在では、勤務医時代から拝察していた患者さんもメインテナンスに来ていただいており、20年以上のお付き合いの方も居られ、予防推奨は、間違いでなかったと思っております。

何度も治療した歯は、見た目は綺麗になっているかもしれませんが、実際は、つぎはぎだらけなのです。歯は、削れば削る程、持って生まれた天然の歯とは、似ても似つかない人造物になってしまうのです。

外国の多くは、日本のような充実した保険制度がなく、虫歯になると高額な治療費がかかります。そのため早くから予防が発達ています。
当院に健診で来院される虫歯のないお子さんたちは、いつも元気で笑顔です!そう!歯医者に行くのが「怖い」「痛い」のイメージがないのです。

大人になってもこれを続けて行けたなら「歯医者は、歯を綺麗にしてくれる行きたくなるところ」になるかもしれません。

私は、これからも予防を推進していきたいと考えております。

ジェイエムビル歯科医院
院長 野崎康弘
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