
「親知らず」は、専門用語では、第3大臼歯といい(通常、必要とされる28本の歯のさらに後方に生えます。)多くは、20歳~30歳位で生えてきますが、多くはまっすぐ生えなかったり、生えきらなかったりします。
特に、生えきらないと、親知らずに歯肉が被った状態になり(口の中を見るとほんの少し歯の頭がみえます。)ここに食べかすがたまりやすく、ばい菌が入り込み感染を起こすと痛みを生じます。
大きな症状になりますと、口が開きにくくなったり、顔面が腫れることもありますので、歯医者で適切な処置を早めに受けましょう。

実際、私の経験では、最高齢で72歳の男性の方で親知らずが生えてきた患者さんがおられますので、顎の骨の中に親知らずが埋まっている方は高齢でも生える可能性が僅かですがあります。
特に、お口全体の歯磨きが不十分ですと痛む確率が高くなりますので、親知らずが生えている方は、十分な注意が必要です。
痛みの出る親知らずは、抜歯が必要なケースが殆どですが、虫歯以外で細菌感染による場合、痛みを止めてから抜歯を行う必要がありますので、歯科医の適切な診断と抜き時の判断が大切です。これは、術後の痛みや腫れの度合いを左右する重要な要素です。

「親知らずの痛み」に対しての歯科医院での初期対応


1、消毒し患部に直接、抗菌剤を入れる
2、レーザー治療により痛みの原因となっている細菌の活動を抑える
3、内服薬の投与(抗菌剤・鎮痛剤)
基本的に親知らずが虫歯以外で痛んでいる場合を除き、腫れや痛みがある場合は、抜歯しません。腫れや痛みのある状態では、麻酔が効かず処置自体が痛いことと抜歯後の腫れや痛みが重くなる事、他の歯に影響が出る可能性がある事が、その理由です。
1~3の処置で完全に痛みを抑えてから、抜歯するかどうかは患者さんと相談して決めることになります。難しい抜歯は、大学病院の口腔外科専門医が担当しますが、
「でも、どうしても抜きたくないんです!」という患者さんには、今後、なるべく痛みが出ないような対策を提案させていただいています。
余談ですが、二十歳すぎて親の目が届かぬようになってから生えてくるので「親知らず」と呼ぶらしいです。(親知らず以外で最後に生える永久歯は、12歳くらいです。)

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蔵前 ジェイエムビル歯科医院
院長 野崎康弘