この歯は!・・・・

よく患者さんが口にする言葉です。
実は、「歯の神経の有無にかかわらず歯は痛くなります。」というのが結論です。
歯の痛みの原因は、大きく分けて二つになります。
一つは、歯の中の痛み→虫歯が大きくなり神経が炎症を起こしたことによるもの。
二つ目は、歯の周りの問題→歯周病や根尖性歯周炎(歯の神経を取った歯がかかる病気)
二つ目の病気が「歯の神経がなくても痛む病気」です。
もう一点、「神経を取ったのにしみる」とは、どういうことなのでしょう

私自身の治療経験からお話ししますと
神経は、歯の根っこの中で複雑な形をしていることがあります。
本来はの根っこの中にまっすぐ入っているはずの神経が、枝毛のようになっている場合や網目状になっていたりする場合などがあります。
神経を取る治療は、まっすぐな器具を根っこの中に入れて行うのですが、複雑な形をしている場合は、完全に取り除くことはできません。
こうなると患者さんにしてみれば「前回の治療で神経を取ったのに、今回触られたら痛いなんて、神経取り残したんじゃないの?この先生、大丈夫?」と思ってしまうかもしれません。

神経が取れない場合は、その状態に合った治療を行いますが、このように神経がないから痛くならない・しみないということはなく、更に、神経のない歯は、トラブルを抱えると抜歯に至ることもあります。
従って、私は、安易に神経を取るべきではないと考えます。

早めの治療と検診で歯の神経を守りましょう!
蔵前・浅草橋ジェイエムビル歯科医院
院長 野崎康弘