歯が一本ぐらい抜けたって不自由ないし、このままでも問題ない!
という方は、意外と多いのではないのでしょうか
では、何故、きちんと歯を入れなければならないのでしょう
歯が抜けたままの状態を放置しますと、噛みあわせのズレなどによる色々な心身機能の低下が起きる可能性があります。
確かに、一本くらい歯が無くても食事は出来るかもしれません。
しかし、長年この状態を放置するのは、歯医者としては、問題が大きいと考えます。
イギリスの疫学・公衆衛生学を専門とするジョージオス・ツァコス博士の研究に興味深いものがあります。
ツァコス氏は、歯の喪失がもたらす心身の影響を見極めるため、イギリスで60歳以上の被験者3,166人を10年間にわたり追跡調査をした。
調査は、実に簡単なもので、認知能力を調べる実験では、まず10個の単語を聞いてもらい、すべてをすぐに思い出せるかどうかをテストした。そして、10分後、再テストすると知らせずに、再度同じ単語セットを記憶想起してもらった。
運動能力を調べるためには、ある定めた距離を二回歩いてもらい、被験者のスピードを計算した。この結果、精神状態などのバイオマーカーを考慮した分析において、天然歯が残っている人の方が、全ての歯を失っている人より心身機能が10%ほど上回っていることが分かった。というものです。
歯が無いのを放置しますと、歯が無い部分に隣の歯が移動したり、相対する歯が伸びあがってしまったりします。
これにより、自分では気が付きにくいかもしれませんが、正しい噛むサイクルがずれ、顎の関節に障害をもたらしたり、
全身状態としては、頭痛や腰痛・肩こりなどの症状が出ることもあり、体調不良に陥る事もあります。
また、運動機能という点では、スポーツ選手が噛みあわせにこだわる事は、周知のとおりです。(元ヤンキースの日本人メジャーリーガーM井さんのような例外もありますが・・・)
私の訪問診療の経験では、老人ホームに入居されているご高齢の方では、歯の有るかたより無い方の方が認知症の頻度は、高いように思います。
健康を守るため、歯が無くなってしまった場合は、新しい歯を入れるための治療が必要です。
ジェイエムビル歯科医院
院長 野崎康弘
医院案内は、こちらです。
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