「治療を終えた筈の歯がしみる!」
先日、セカンドオピニオンでお見えになられた患者さんのケースです。
「3か月ほど前に虫歯治療をして詰め物を入れた歯が、治療前から少ししみていたのですが、治療直後から更にしみるようになった」との事で、現在通院中の医院より紹介状とレントゲンのデータをお持ちになりお見えになりました。
口腔内とレントゲン所見上、異常はなく、前医の診断と同じく「しみるが異常はないので、歯の中の神経が上手く反応するとしみるのが止まる可能性があるので経過観察。」とお話しし、前医院にお返ししました。
但し、今回のケースでは、日常生活に支障をきたす程しみるようになる、或いは、痛くなる場合は歯の神経をとることもありますので、長期的な経過観察が必要になります。中には年単位で経過を見ることもあります。
ところで、何故、治療を終え虫歯は治ったのにしみるのでしょう?
可能性としては、次のようなことが考えられます。(私見です。)
1.もともと知覚過敏のある歯で、治療して神経に刺激が加わったことにより生理的防御反応として知覚過敏が強くなった。
2.虫歯がかなり深く、治療した詰め物を介し熱伝導などで神経が刺激されている。
3.歯ぎしりなどの外力
今回のケースは、治療後の不快症状ですが、歯は、生きていますので虫歯でなくても生理的にしみることもあります。
わかりやすく表現すると「悪くないのにしみることもある。」ということになります。
蔵前ジェイエムビル歯科医院
院長 野崎康弘