歯磨きは、何のためにするのでしょう?
「虫歯にならないために決まってるじゃないか!」言われそうですが
今回は、違った視点からの歯磨きについてお話しします
普段、何気なく行っている歯磨きですが、お口の中に刺激を加えることで
歯や歯茎が綺麗になるだけでなくいろいろな効果があります。
実際に私が経験した例ですが、
とある在宅療養の患者さんで全身疾患とともに認知症が進み
ご自身で歯磨きは全くできない状態で、食事も食べなくなってしまった・・・どこか歯が痛いのでは?
とのことで依頼を受けご自宅に伺いました。
お口の中を拝察すると、歯茎からは少し触れるだけで出血があり、口の中は舌や頬粘膜にカビ発生している状況でした。
ご家族は、患者さんの口の中は、怖くて触れないということで、退院後、約3か月口腔ケアは行っていないとのことでした。
まず、口腔ケアセンターの衛生士とともに週一回の口腔ケアとご家族へのケア指導をさせていただき口腔環境の改善を行いしました。
約1か月が経過したころから、ご家族の協力もあり、歯茎からの出血も治まって来ました。
そして、驚くことに、お昼ご飯時にお邪魔すると、介助は必要なもののしかり食事ができるようになっていました。
そして、初めてお会いした時は、ほぼ無表情であったのが、今では、笑顔も見せてくれるほどになりました。
治療といえば・・・歯磨きをしただけなのです!
このことは、健康な人にも当てはまるように思います。
歯磨きをよく行い、定期メインテナンスにみえる方は、痛いときだけ治療にみえる方に比べ、元気に見えます。
先日、朝のテレビ番組で誤嚥性肺炎について特集がありました。その中で歯磨きをしないで寝てしまった場合の肺炎の危険度などが挙げられていました。
誤嚥性肺炎は、高齢者にとっては、命取りになります。
いかがでしょう?歯磨きの大切さをご理解いただけますと幸いです。
口腔ケアは、命をつなぎます!
蔵前・浅草橋ジェイエムビル歯科医院
院長 野崎康弘
2017.06.15更新
歯磨きは、何のため?
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