
答えは、私個人の見解で歯医者としては、どちらとも言えないということになります。
これは、患者さんが理解しているホワイトニングと歯医者が行うホワイトニングの違いによるものです。

自院によくこのような患者さんがお見えになります。
「ホワイトニングをお願いします!ヤニを落としたいのでお願いします。」

そして、私がホワイトニングには、「ホーム」と「オフィス」がある旨を説明し、費用を説明しますと、多くの場合、患者さんの頭の上には・・・
???となります。
もうお分かりの方もいると思いますが、クリーニングのことをホワイトニングといっているのです。
このようにホワイトニングの解釈は、分りにくくなっています。歯医者としては、誤解といったところですが・・・
話を「歯磨き粉」に戻したいと思います。
歯についたヤニや茶渋といったステインを研磨剤の入った歯磨き粉で落とすといった意味では、歯が白く見えますので
ある意味「歯磨き粉で歯が白くなるか?」については、「なる」が正解かもしれません。

ただ、歯医者としては、自分の持って生まれた歯の色が白くなったわけではなく、汚れが取れたことで歯が白くなったように見えるだけなので「歯が白くなったわけではない」との答えになります。

では、研磨剤が入った歯磨き粉で歯を磨くことは、歯にとって良いことなのでしょうか?
私個人としては、研磨剤の入った歯磨き粉で毎日歯磨きをすることはお勧めできません。
歯は、適当な表現でないかもしれませんが、上質な陶器のようなものです。この表面をクレンザーで磨くとどうなるでしょう。傷がついてしまいます。
歯もこれと同じなのです。ただし、お口の中は、歯を再石灰化して傷を治す能力がありますので、毎日使わなければ問題はないと思います。
当院では、汚れのつきやすい方には、研磨剤がないものと入っているものの併用をおすすめしています。
歯磨き粉で本当のホワイトニングはできません

蔵前・浅草橋ジェイエムビル歯科医院
院長 野崎康弘