東京都歯科医師認知症対応能力向上研修(厚労省制定)を修了しました。
研修を通じて、今後さらに進む高齢化社会への歯科医としての対応の強化が必要であると認識することとなりました。
私自身、現在、老人ホームや在宅での治療を通じ、多くの患者さんやそのご家族と接する機会があります。
認知症の治療では、施設の職員の方々やご家族の協力が不可欠です。
毎日、その方と接しており、その方の行動や最近の情緒変化を知っておられるからです。
まず、治療の前に情報をいただきます。
私がいつも思うことですが、症状の進んだ認知症の患者さんの多くは「心開かねば、口は開かず」ですので、治療前の情報がとても大事になります。
国の政策として認知症へのアプローチが急務であるとの判断から現在では、全国的に研修会が行われています。
では、現在、認知症の方は、どの位いるのでしょうか?
なんと約462万人予備軍が400万人ですので合計約862万人となります。
少々分かりにくいので他の疾患と比較します。
糖尿病900万人
高血圧800万人
骨粗鬆症170万人
白内障160万人
心疾患80万人
大腸がん24万人
胃がん21万人
乳がん18万人
(2012年厚労省調査)
65歳以上年齢別人口に対する割合では
65~69歳で2.9%
70~74 4.1%
75~79 13.6%
80~84 21.8%
85~89 41.4%
90~94 61.0%
95~ 79.5%
(2013年厚労省推計)
そして認知症患者さんの70%近くは、在宅にいるという調査結果があります(東京都福祉局調査2008年)ので、在宅での医科・歯科・薬科・介護職などとの連携が不可欠となり、ご家族を支えることが必要となります。
今後も認知症の対応は積極的に行います。
蔵前・浅草橋ジェイエムビル歯科医院
院長 野崎康弘
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