あの日から今日で4年になりますが、私たち歯科医は、実際に災害が起こった時に、どの様な事が医療従事者としてできるのでしょうか?
大災害時は、自身の診療所も倒壊するかもしれませんし、被災された方は、歯の治療どころではないかもしれません。
聞くところによりますと、3・11の災害後は、避難所で栄養状態が低下して抵抗力が落ちた方やお年寄りのがお口の中の汚れにより肺炎にかかったり、口腔衛生状態の悪化が病気の原因の一つなった事もあったようです。
災害時備蓄品には、うがい薬などの準備も必要かもしれません。
地震に限ったことではありませんが、
緊急時は、救護所での歯科医(歯科医師会所属)の主な役割は、口の中の応急処置だけでなく、
トリアージ(傷病者をその重症度・緊急度に応じてクラス分けをすること。限られた医療資源のもと最大多数の傷病者に最善をつくすこと。)のうち最初の段階である一次トリアージを担当します。
皆さんの歯医者のイメージとは、異なるかもしれませんが、定期的に研修や講義を受けて災害時に備えています。
また、阪神淡路大震災時には、東京からも多くの歯科医が被災地に向かったそうです。
実際に、治療にあたった先生にお話を聞きますと、入れ歯をはずしてお休みになられていた着の身、着のままで家を出ざるを得なかった多くのお年寄りが、入れ歯を無くして食事に困っていたそうです。3・11と同じく口腔衛生状態は、やはり問題が多かったそうです。
歯科医としての災害対応は、とても大切です。

蔵前 ジェイエムビル歯科医院
院長 野崎康弘