先日、ある町医者の先生(内科医)のお話を聞く機会があり印象に残ったことがあります。
その先生の患者さんで、肺の疾患で大きな病院に入院されたご高齢の方がいたそうです。
町医者の先生の診療所には、入院設備がなかったためでした。
入院先では、病気を治すための最新の検査と治療が行われ、効果が出ないと次の検査と治療へとどんどん進んだそうです。
患者さん曰はく「費用が心配なので、家に帰りたい。治療は、在宅で受けたい。」とのことで、その町医者の先生が治療にあたる事になったそうです。
多量な酸素吸入が必要な状態で、24時間の対応が必要で不安があったそうです。
患者さんは、いつも費用の事を心配され、お金が無くなる事をいつも不安に思っていたそうです。
ところが、患者さんは、退院されご自宅に戻った日からみるみる回復をし、酸素吸入も入院時の半分になったそうです。
先生は、患者さんに退院前に大きな病院で処方されていた高価な薬剤に変えて、出来るだけ費用の掛からないようにと薬剤の量と種類を変え、大きな費用をかけない約束をして、心配をする患者さんを安心させたそうです。
患者さんは、娘さんと二人暮らしで、娘さんは、昼間仕事をされていますので、昼独居の状態ですが、娘さんが働いて治療費の不安を解消してくれるので落ち着いていられるそうです。
この患者さんの場合、治療費の心配からくる精神的ストレスが解放されたことで病気がよくなったそうです。「病は、気から」という事に当てはまるようです。
歯科と医科では、少々異なるかもしれませんが、「最新・最高の治療が必ずしもその患者さんにとって最良の治療になるとは限らない」のではないでしょうか?
やはり治療方針は、費用も含め患者さんと相談の上、慎重に決めなければならないと再認識させられました。
お困りの事がありましたら、ご相談下さい。
蔵前 ジェイエムビル歯科医院
院長 野崎康弘
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