
「口腔がん」と言われ、舌や頬粘膜・歯肉などにできる悪性腫瘍の一つです。
初期の段階では、強い痛みや出血などがないため、歯周病や口内炎と勘違いされることもあります。
日本では、年間約7,000人が口腔がんにかかっており(2013年の資料による)、
30年前と比べると約3倍に増加しています、これは、食生活など色々な環境因子が関わるといわれ、特に喫煙者では、非喫煙者の7倍の発生率であり、死亡率は4倍となっています。
このまま増加し続けると10年後には、1万2千人以上が口腔がんにかかると考えられています。また、口の中にがんができるという認識が薄いのも発見が遅れるひとつの要因でもあります。
現在、年間で口腔がんであるとの診断を受けた約半数の3,000人を超える方がお亡くなりになられています。
このとから、早期発見がいかに大切かがわかりますが、先ほどお話ししました様に初期では、非常に症状に乏しいため発見が遅れてしまうことがあります。
口腔がんは、体の中の「がん」と違い、殆どは目で見えますので確認が可能です。
口内炎が治らない・放置している虫歯があり、その周囲の歯ぐきや舌と頬粘膜がただれているなどの症状は口腔がんの可能性がありますので、歯医者での診断をおすすめします。
初期段階で口腔がん治療を受けた場合の5年後の生存率は、90~95%ですが、進行した口腔がんでは、その確率は50%以下となります。
初期では、術後に日常生活に支障をきたす事はほとんどありません。
一方、進行したものでは、舌や顎の骨を切除したりと大きな手術が必要で術後に顔面や頸部に大きな傷を残すことになり、これを再建するための手術やエピテーゼ(欠損した体の一部に似せた疑似体)を装着する事になります。
口腔は、食事・会話・呼吸など多様な機能を維持する場所であるため、この機能を失うと生活の質は、大きく低下してしまいます。
早期発見には、普段からお口の中に意識を持ち、定期健診を受ける事も大切です。
怪しいと思ったら、まず歯医者に相談をしましょう!

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蔵前 ジェイエムビル歯科医院
院長 野崎康弘