どなたでも存知じの「入れ歯」ですが、入れ歯作りは歯科治療の中でも1・2を争うほど緻密で時間がかかるのです!
次は、私が患者さんと交わすよくある会話です。
患者Aさん:「今日は型を取ったから、次回入れ歯入るんですよね!」
私:「いえいえ、今日は大まかな型取で、次回より精密な型を取るため今日とった型で石膏模型を作り、そのため道具をAさんのお口に合わせて作るんです。それを使って型をもう一度とります。要するに二回の型取りが必要なんです。」
Aさん「そうすると、次の次が出来上がりか~楽しみにしてます!」
私:「いえいえ、次回、精密な型取りをしてから、それをもとに石膏模型を作り、今度は、噛みあわせを決める器具を作って、入れ歯の高さと位置決めをします。」
Aさん:「それでは、新しい入れ歯は、いつ出来上がるんですか?何回かかる?」
私:「噛みあわせを決めたら、次に決めた噛みあわせで仮に人工の歯が並んだ状態の確認のための入れ歯が出来上がりますが、これはまだお渡しできません。この時に入れ歯の歯並びをチェックし、顔にマッチしているかAさんと一緒に確認します。AさんのOKが出てから仕上げに入ります。」
Aさん:「・・・・」
私:「5回くらいです。ただ、仮の入れ歯でマッチングが良くない場合、前のステップからやり直します。入れ歯は、出来上がってからほとんど手直しできないんです。ようするに、完成の前の段取りが大事なんです!段取りが8割ですね・・・料理にたとえると仕込みが大事といったところですね!」
Aさん:「そうですか・・・わかりました!いい入れ歯できそうですね、楽しみです!」
私:「期待に応えられるように作っていきます!頑張って通って下さい。」
良い入れ歯作りには、このように時間がかかりますが、各ステップを正確にクリアする事が大切です、どのステップにほんの少しのズレがありますと合わない入れ歯になってしまいます。
*簡単な部分入れ歯は、回数は短縮されます。先日、ご紹介しましたコンフォートなどの特殊な入れ歯は、更に回数がかかります。
また、訪問歯科診療における要介護の方も状況により異なります。
いつまでもおいしく食事できる入れ歯を手にいれましょう
歯が無い事でお困りの方は、こちらです。
蔵前 ジェイエムビル歯科医院
院長 野崎康弘
2014.07.08更新
口が乾く(ドライマウス)と唾液の働き
先日、保健所で高齢者を対象とした口腔機能の維持向上のための講演会でお話をさせていただく機会がありました。
その中で「口の乾きがありますか?」の私の質問に対して、出席者の半数以上が「常に口の乾きを感じる」との答えでした。
ドライマウス(口腔乾燥症)になると、通常、1日に1リットル~1.5リットル分泌されなければならない唾液量が半分以下になるといわれています。
では、唾液が減るとどの様な事が起こるで可能性があるのでしょう
・お口の中のばい菌が繁殖しやすくなり、虫歯や歯周病になりやすい。誤嚥性肺炎になりやすい。
・舌が痛くなる(舌痛症)。
・頬の内側の粘膜が痛くなる。
・食べ物が飲み込みずらくなる。
・食べ物の味が分かりにくくなる(味覚障害)。
※唾液の働きについての面白いテストがります。これは、唾液が出ないと食べ物の味をほとんど感じない事を確認するための方法です。
1、「まず、小さじ三分の一程度の塩とペーパータオル(できればキッチンペーパー)を用意し下さい。」
2、「次に、舌の周りの唾液を取り除くため、舌をアカンベー状態に前方に突出しペーパータオルを巻きつけ30秒程
そのままにして、舌の水分を取り除きます。」
3、「ペーパータオルを取り除き、舌は、そのまま引っ込めずに用意した塩を舌の上にのせます。」
ここでは、個人差はありますが塩味は、ほとんど感じないと思います。
4、「次に、そのまま舌を口の中に戻し唾液と塩を混ぜて下さい。」ここで初めて強烈な塩味を感じようになります。
このテストは、唾液と塩が混ざってはじめて塩味を感じ取れるというものです。
例えば、「料理を作り自分では塩味をかなり抑えた筈なのに、家族にかなりしょっぱいと言われたり、外食をしたが、味がないので醤油をいっぱいかけてしまったり」
などもドライマウスの傾向かもしれません。
尚、このテストは、高血圧の方やお子様は、行わないでください。
ドライマウスの原因
・加齢
・糖尿病
・腎臓病
・シェーグレン症候群
・薬(降圧剤、利尿剤、鎮痛剤、精神安定剤など)の副作用
特に、介護が必要なお年寄りは、色々な薬を服用していることが多く、口の中が乾燥することが多くなります。
唾液量が減少すると、唾液の重要な働きである「体の中に入り込むばい菌に対する抗菌作用」が失われ、肺炎などの色々な病気にかかりやすくなりますので、介護する方は、注意してお口の中を見ることが大切です。
「自分で口の中を見るのは抵抗がある」というかたは、最寄りの歯医者(訪問による口腔ケアを行っている歯科医院)・地区歯科医師会・口腔ケアセンター・役所に問い合わせるとアドバイスが受けられます。
ドライマウスは、口腔ケアでお口の中を刺激することでかなり改善しますので、訪問歯科による口腔ケアをおすすめします。また、口腔保湿剤などの使用も歯科医師・歯科衛生士の適切な指導のもとでの使用が望ましいです。
お口の体操やマッサージを行うことでも唾液は、出るようになりますので、こちらも歯医者の指導のもと行うと良いかと思います。
唾液は、多くの病気を防ぎます!
医院の詳細は、こちらです。
蔵前 ジェイエムビル歯科医院
院長 野崎康弘
その中で「口の乾きがありますか?」の私の質問に対して、出席者の半数以上が「常に口の乾きを感じる」との答えでした。
ドライマウス(口腔乾燥症)になると、通常、1日に1リットル~1.5リットル分泌されなければならない唾液量が半分以下になるといわれています。
では、唾液が減るとどの様な事が起こるで可能性があるのでしょう
・お口の中のばい菌が繁殖しやすくなり、虫歯や歯周病になりやすい。誤嚥性肺炎になりやすい。
・舌が痛くなる(舌痛症)。
・頬の内側の粘膜が痛くなる。
・食べ物が飲み込みずらくなる。
・食べ物の味が分かりにくくなる(味覚障害)。
※唾液の働きについての面白いテストがります。これは、唾液が出ないと食べ物の味をほとんど感じない事を確認するための方法です。
1、「まず、小さじ三分の一程度の塩とペーパータオル(できればキッチンペーパー)を用意し下さい。」
2、「次に、舌の周りの唾液を取り除くため、舌をアカンベー状態に前方に突出しペーパータオルを巻きつけ30秒程
そのままにして、舌の水分を取り除きます。」
3、「ペーパータオルを取り除き、舌は、そのまま引っ込めずに用意した塩を舌の上にのせます。」
ここでは、個人差はありますが塩味は、ほとんど感じないと思います。
4、「次に、そのまま舌を口の中に戻し唾液と塩を混ぜて下さい。」ここで初めて強烈な塩味を感じようになります。
このテストは、唾液と塩が混ざってはじめて塩味を感じ取れるというものです。
例えば、「料理を作り自分では塩味をかなり抑えた筈なのに、家族にかなりしょっぱいと言われたり、外食をしたが、味がないので醤油をいっぱいかけてしまったり」
などもドライマウスの傾向かもしれません。
尚、このテストは、高血圧の方やお子様は、行わないでください。
ドライマウスの原因
・加齢
・糖尿病
・腎臓病
・シェーグレン症候群
・薬(降圧剤、利尿剤、鎮痛剤、精神安定剤など)の副作用
特に、介護が必要なお年寄りは、色々な薬を服用していることが多く、口の中が乾燥することが多くなります。
唾液量が減少すると、唾液の重要な働きである「体の中に入り込むばい菌に対する抗菌作用」が失われ、肺炎などの色々な病気にかかりやすくなりますので、介護する方は、注意してお口の中を見ることが大切です。
「自分で口の中を見るのは抵抗がある」というかたは、最寄りの歯医者(訪問による口腔ケアを行っている歯科医院)・地区歯科医師会・口腔ケアセンター・役所に問い合わせるとアドバイスが受けられます。
ドライマウスは、口腔ケアでお口の中を刺激することでかなり改善しますので、訪問歯科による口腔ケアをおすすめします。また、口腔保湿剤などの使用も歯科医師・歯科衛生士の適切な指導のもとでの使用が望ましいです。
お口の体操やマッサージを行うことでも唾液は、出るようになりますので、こちらも歯医者の指導のもと行うと良いかと思います。
唾液は、多くの病気を防ぎます!
医院の詳細は、こちらです。
蔵前 ジェイエムビル歯科医院
院長 野崎康弘
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