次は、私が患者さんと交わすよくある会話です。

患者Aさん:「今日は型を取ったから、次回入れ歯入るんですよね!」


私:「いえいえ、今日は大まかな型取で、次回より精密な型を取るため今日とった型で石膏模型を作り、そのため道具をAさんのお口に合わせて作るんです。それを使って型をもう一度とります。要するに二回の型取りが必要なんです。」
Aさん「そうすると、次の次が出来上がりか~楽しみにしてます!」

私:「いえいえ、次回、精密な型取りをしてから、それをもとに石膏模型を作り、今度は、噛みあわせを決める器具を作って、入れ歯の高さと位置決めをします。」
Aさん:「それでは、新しい入れ歯は、いつ出来上がるんですか?何回かかる?」


私:「噛みあわせを決めたら、次に決めた噛みあわせで仮に人工の歯が並んだ状態の確認のための入れ歯が出来上がりますが、これはまだお渡しできません。この時に入れ歯の歯並びをチェックし、顔にマッチしているかAさんと一緒に確認します。AさんのOKが出てから仕上げに入ります。」
Aさん:「・・・・」

私:「5回くらいです。ただ、仮の入れ歯でマッチングが良くない場合、前のステップからやり直します。入れ歯は、出来上がってからほとんど手直しできないんです。ようするに、完成の前の段取りが大事なんです!段取りが8割ですね・・・料理にたとえると仕込みが大事といったところですね!」
Aさん:「そうですか・・・わかりました!いい入れ歯できそうですね、楽しみです!」

私:「期待に応えられるように作っていきます!頑張って通って下さい。」
良い入れ歯作りには、このように時間がかかりますが、各ステップを正確にクリアする事が大切です、どのステップにほんの少しのズレがありますと合わない入れ歯になってしまいます。

*簡単な部分入れ歯は、回数は短縮されます。先日、ご紹介しましたコンフォートなどの特殊な入れ歯は、更に回数がかかります。
また、訪問歯科診療における要介護の方も状況により異なります。
いつまでもおいしく食事できる入れ歯を手にいれましょう

歯が無い事でお困りの方は、こちらです。
蔵前 ジェイエムビル歯科医院
院長 野崎康弘